
HAPPOYA | 武家屋敷再生プロジェクト

第34回 八戸市景観賞(建築物部門) 受賞
八戸市による第三者評価
空き家だった武家屋敷が、人を迎える建物になりました。


再生前|通りから見た姿。門と板塀の奥に、空き家となった母屋がありました。
再生後|同じ位置から見た現在。門はそのまま残し、建物を整えました。
物件概要
| 施設名 | 八方屋(HAPPOYA) |
|---|---|
| 所在地 | 青森県八戸市上徒士町10 |
| 建物 | 木造亜鉛メッキ鋼板葺 平家建 202.47㎡(約61坪) |
| 築年 | 築100年以上(足軽が居住した武家屋敷に由来する敷地) |
| 土地 | 事業用定期借地権(30年) |
| 工期 | 2024年3月 着工 ― 2025年1月 引渡し(約11か月) |
| 用途 | 宿泊施設(客室2室)+飲食店 |
| 許可 | 旅館業法の許可を取得 |
| 事業主 | TSキャピタル株式会社 |
| 設計・施工 | 株式会社コサワアーキテクス(八戸市) |
| 庭園 | 設計:樹 ITSUKI 橋本 卓 / 施工:株式会社みちのく庭園 |
| 受賞 | 第34回 八戸市景観賞(建築物部門) |
出典:建物登記事項証明書/八方屋 公式サイト
土地を売らずに、
空き家を動かす方法。
空き家をどうにかしたい。でも、先祖から受け継いだ土地は手放したくない。八戸のまちなかで、いちばん多く聞く話です。
この案件では、土地を購入していません。事業用定期借地権を設定して、30年間お借りしています。
30年という期限を決めました。決めたから、動き出せました。「いつか誰かが」では、空き家は朽ちていくだけです。
30年後、更地に戻してお返しするか、建物ごとお引き渡しするか。その選択は、地主様に残してあります。100年使われてきた建物が、次の30年も使われている。そのうえで決めていただくのが、いちばん良いと考えました。
事業化を担当したのは、当社の共同経営者でもある不動産鑑定士の須田 徹です。

家紋の引き戸は、そのまま使っています。
本家にとって大切な家でした。その思いを受け継ぐことが、この再生の前提でした。
家紋の入った引き戸。門扉。柱と梁。漆喰の壁。建物が積み重ねてきた時間が見える部分は、手を入れずに引き継いでいます。築100年を超える梁は、いまも食事処と客室の両方から見えます。
いっぽうで、泊まれる建物にするために、設備はすべて新しくしました。水回り、断熱、空調、消防設備、耐震補強、電気。見えないところは、現在の基準に作り直しています。
どこを残し、どこを変えるか。その線引きが、古い建物の再生では最も難しく、そして仕上がりを決めます。
宿の紋には、地主様のご厚意により、ご本家の家紋を使わせていただいています。

工事中|門はそのまま残し、建物側の工事を進める

工事中|築100年を超える梁。現しのまま引き継ぐ

工事中|柱と梁を残したまま、壁と断熱をつくり直す

再生後|家紋の入った引き戸。畳に紋の影が落ちる
八方の間と、四方の間。
客室は2室だけです。数を増やすより、一組に対して深く応対することを選びました。

八方の間82.51㎡・定員6名
庭を望む特別な空間で、四季の移ろいを感じる静寂のひととき。

四方の間42.23㎡・定員3名
シンプルな空間だからこそ感じる、心地よい落ち着き。
庭にも、同じだけ手を入れました。
古い建物を再生するとき、つい建物だけを見てしまいます。けれど、門をくぐってから玄関までの数歩や、縁側から見える景色が、その建物の印象を決めます。
建物の時間に、庭の時間を合わせました。

門から玄関へ続く石畳のアプローチ

植栽越しに見る客室の外観

春には牡丹が咲く
庭園|設計:樹 ITSUKI 橋本 卓 / 施工:株式会社みちのく庭園(2025年4月完成)

同じ建物に、
飲食店も入っています。
敷地内には、餃子専門店「八方餃子」が営業しています。東京・野方餃子の八戸初出店です。
宿泊と飲食が一棟の中にあることで、建物全体に人の出入りが生まれました。空き家だった建物が、朝から夜まで使われている。再生した建物が続いていくためには、この状態をつくれるかどうかが決め手になります。
手放さずに、動かす方法があります。
空き家・空き店舗・相続した不動産の活用について、まずはご相談ください。
売る以外の選択肢を、一緒に探します。
ご宿泊のご予約は八方屋公式サイトへ
0178-38-1272 営業時間 13:00〜19:00/定休日 不定休